『罪の轍』奥田英朗(ネタバレ)、散歩
今日は温かくていい天気でした。
目立たないところにひっそりと
咲いていたつばき
『罪の轍』昨夜、10時過ぎまで
読んで、読み終わりました。
刑事もののドラマは好きじゃないけど、
小説は好き。
ドラマは短い時間に納めなければ
いけないので、無理なところがある。
その点、小説は刑事の聞き込みなど
ここまでやるのかと感心する。
宇野寛治という青年が出てきて、
空き巣を繰り返すという始まり方。
罪の轍という題名から、こんな悪いこと
を繰り返していくといずれ大きな事件に
巻き込まれるんじゃないかと思っていた。
北海道から東京に逃げてきても、
お金がなくなると、空き巣や賽銭泥棒
をやるような男。
賽銭泥棒を小学生の子供たちに見つかって
たかられるところは頭が弱い。
その中の男の子が誘拐されて、宇野寛治が
容疑者としてあがった。
そこからが警察のすごさ。
ほんと細かい事まで調べるんですね。
誘拐されたのは豆腐屋の息子。
電話番号は日本中に知れ渡り、嫌がらせ、
便乗した犯行、とにかく電話がひっきりなしに
掛かってくる。
日本人ってほんとにそんななんだろうか。
寂しくなってきた。
時代は前回の東京オリンピックの前年。
電話が普及し始めた頃。
電話に関しても興味深かった。
犯人から電話がかかってきても、公衆電話
からなのか気が付かないというのが
時代を思わせる。
昭和38年ってこんな時代だったんだ
と、振り返ることができた。
さぁ、犯人は誰?
犯人にも人間味を持たせていて、
最後まで飽きさせない展開でした。
ありがとうございました。
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