『有夫恋』時実新子
雨の日は読書が進みます。
時実新子という名前を知ったのは
今年、義父が亡くなったとき
秋田に来ていたダンナの叔父に
会った時でした。
新子は川柳界の与謝野晶子と言われた
恋多き人だったようです。
その人が最後に選んだのがわが郷土の
男性だったそうです。
川柳なんて見る機会がなかったので
興味持てませんでしたけど、
今回、この本を読んですばらしさに感動。
いくつかご紹介します。
***
円周を歩く悪魔の指示通り
眼は節穴 だから他人は大好きだ
男の嘘に敏感なふしあわせ
指が告白をしそうで握りしめ
脱いで脱いで脱いでどこまで女かな
手が好きでやがてすべてが好きになる
何だ何だと大きな月が昇りくる
紐をかけられた心は独楽になる
十人の男を呑んで九人吐く
しあわせを話すと友の眼が光る
***
文庫本の最後の田辺聖子の解説も
おもしろい。
ありがとうございました。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。